オトギリソウの主な花言葉は、下記のとおりです。
花の名前 | オトギリソウ |
学名 | Hypericum erectum |
主な花言葉(日本) | 迷信、恨み、秘密 |
主な花言葉(海外) | 迷信、陽気、希望 |
誕生花 | 6月24日、11月19日 |
開花期 | 7月〜9月 |
花名は『平安時代に伝わる鷹匠兄弟と秘薬の物語で、兄が作る鷹の傷薬の秘密を弟が漏らしてしまい、激怒した兄は弟を斬り殺してしまった』という伝説が由来です。
以下では、花言葉(日本と海外)の詳細を色別・国別にまとめ、その由来と名言などをご紹介します。
(なお、本記事では「ヒペリカム」も同様の植物として掲載します)
オトギリソウ(ヒペリカム)の色別の花言葉
色 | 日本 | 海外(西洋など) |
---|---|---|
黄色 | 迷信、恨み、秘密 | 迷信、陽気、希望 |
花言葉の由来(日本)
オトギリソウは山野に咲く可憐な花として知られている反面、花言葉は少し怖い印象です。
これには「弟切草」という名前の由来になった「鷹匠兄弟と秘薬の伝説」が深く影響しています。
この植物は透かして見ると、全体に黒い油点が見えることから「斬り殺された弟の血が花に残っている」との伝承もあるのですが、実はこの色はワインや柿の渋み成分と同じタンニンによるもの。
さらに、絞って抽出した液体は赤い色をしていることが、人々の想像力を掻き立てたのかもしれません。
別名に「タカノキズグスリ(鷹の傷薬)」「チドメグサ(血止め草)」といわれ、古来より実際に止血や鎮痛目的に使われていました。現代でも、実のなる頃に刈り取った全草を天日干し乾燥したものは小連翹(ショウレンギョウ)の名前で、生薬として利用されています。
少々恐ろしい伝説はひょっとすると、この花の優れた薬効の裏返しなのかもしれません。
花言葉のある名言(日本)
われわれが人生で当面する憎しみの大半は、単に嫉妬か、あるいは辱められた愛に他ならない。
ーカール・ヒルティ(下院議員、法学者、文筆家)
花言葉の由来(海外)
日本の花言葉とは一転し、海外でのオトギリソウは明るいイメージです。
狭義でのオトギリソウは日本に自生している種を指すのですが、世界にはなんと400種類以上の仲間が自生しており、ヨーロッパやアメリカでは総称してハイペリカムと呼ばれます。
日本と同様に古くから薬草としての歴史があり、また、葉を切ると赤い油分が見られることから様々な「迷信」が生まれたようです。
そしてこの花の世界共通の特徴は、その鮮やかな黄色。海外では太陽の色ですね。
小さいながらもキラキラと草地を彩る姿に「陽気・希望」との花言葉が付けられました。
花言葉のある名言(海外)
陽気でいることが肉体と精神の最上の健康法である。
ージョルジュ・サンド(文学者)
オトギリソウ(ヒペリカム)の基本データ
花の名前 | オトギリソウ |
学名 | Hypericum erectum |
和名 | 弟切草 |
英名 | Hypericum |
科 | オトギリソウ科 |
属 | オトギリソウ属 |
原産地 | 日本 |
開花期 | 7月〜9月 |
草丈/樹高 | 30~60cm |
和名は、平安時代に鷹匠をしていた兄の妙薬の秘密を弟が漏らしてしまい、激怒した兄は弟を斬り殺したという伝説から「弟切草」と名付けられました。
「Hypericum erectum(ハイペリカム エレクタム)」との学名は、ギリシア語のhypo(下に)、erice(草むら)とerectum(直立した)に由来し、雑草地に直立するこの花の姿を表しています。
主な花の種類
種類名 | 特徴 |
---|---|
フジオトギリ | オトギリソウの変種で、富士山周辺に群生する。 全体的にオトギリソウより小ぶり。 3~6cmの細長い楕円形の葉には黒い油点が見られる。 |
保存方法
タイプ | 多年草 |
花持ち期間 | 1日 |
出回り時期 | 苗の状態で2月下旬~4月に入手可能 |
耐寒温度 | -20℃ |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向~半日陰 |
耐雨性 | 普通 |
土質 | 水はけが良く、酸性の土を好む(市販の山野草培養土など) |
利用方法 | 種もあるが、苗から鉢植えでの栽培が主流 |
おわりに
オトギリソウの花言葉にまつわる由来や意味と、基本データの紹介でした。
多年草なので毎年、可憐な黄色の花を咲かせてくれます。登山をされる方は7~8月の日中に探してみると、自生している姿に出会えるかもしれませんね。
病気や害虫にも強く、あまりお手入れを必要としない育てやすい花です。
初心者は苗から鉢植えでの栽培をオススメ。散った後には可愛らしい実ができるので、翌年は種から育てる楽しみもありますよ。