フジバカマの主な花言葉は、下記のとおりです。
花の名前 | フジバカマ |
学名 | Eupatorium japonicum |
主な花言葉(日本) | ためらい、やさしい思い出 |
主な花言葉(海外) | ー |
誕生花 | 9月8日、11月8日 |
開花期 | 8月〜10月 |
花名は『藤色で小花が袴に似ている』ことが由来です。
以下では、花言葉(日本と海外)の詳細を色別・国別にまとめ、その由来と名言などをご紹介します。
フジバカマの色別の花言葉
色 | 日本 | 海外(西洋など) |
---|---|---|
紫 | ためらい、躊躇、やさしい思い出 | ー |
白 | 遅れ | ー |
花言葉の由来(日本)
フジバカマは海外ではハーブまたは薬として使われているため、海外の花言葉はありません。
紫や白の「ためらい」「遅れ」「躊躇」の花言葉は、フジバカマがゆっくりと花開くことが由来です。小花が一つずつ順々にためらうように咲いていく様子からつけられました。
紫(藤色)の「やさしい思い出」の花言葉は、藤色の袴をつけた旅姿の娘を村人が思い出すという故事が由来です。また乾燥させた花の桜餅のような香りが、優しいあの日を思い出すことからつけられたとの説もあります。
花言葉のある名言(日本)
川というものは、海に流れ込む直前の一箇所で、奇妙に躊躇(ちゅうちょ)して逆流するかのように流れが鈍くなるものである。私の青春も川から海へ流れ込む直前であったのであろう。
ー太宰治『津軽』より(小説家)
フジバカマの基本データ
花の名前 | フジバカマ |
学名 | Eupatorium japonicum |
和名 | 香草(カオリグサ、コウソウ) |
英名 | Thoroughwort、Boneset |
科 | キク科 |
属 | ヒヨドリバナ属 |
原産地 | 日本、中国、朝鮮半島 |
開花期 | 8月〜10月 |
草丈/樹高 | 60~120cm |
学名の「Eupatorium」は、小アジアのボントス国王ミトリダテス6世エウパトル(Mithridates Eupator)が由来です。
和名の「香草(コウソウ、カオリグサ)」は、桜餅のような芳香があることが由来です。花はそのままでは香りがなく、乾燥させると香りを放ちます。
英名の「Thoroughwort」ですが、はっきりした由来はわかりませんでした。直訳すると「Thorough(徹底的な)」「wort(麦汁、草)」です。
アメリカでは最も人気のある民間薬として、発熱や発汗を抑えたり、マラリアや筋肉痛の治療に使用されました。そのため、「徹底的に体を癒す草」の意味の名前がつけられたのではないでしょうか。
また英名の「Boneset」は、骨折の治療を助ける薬として使われたことが由来です。また、デング熱(breakbone fever)の発熱や発汗を緩和するために使用されたとの説もあります。
主な花の種類
種類名 | 特徴 |
---|---|
フジバカマ 斑入り | 葉の縁に乳白色のややゆがんだ覆輪が入る。斑は安定しているが、性質は基本のものよりやや弱い。葉の形が「くの字」のように変形することがある。花は基本のものと変わらない。 |
サワフジバカマ | フジバカマとサワヒヨドリの雑種。一般に本種がフジバカマの名で市販されていることが多い。フジバカマを小型にしたような姿で、茎は赤みが強く、花の色もやや濃い。地植えにすると地下茎で猛烈にふえる。純白花の品種もある。 |
サワヒヨドリ | シベリアから東アジアに広く分布し、日当たりのよい湿原や湿った草原に生育。淡い紅紫色を帯びるのが通常であり、色の濃いものからほぼ白色のものまである。地下茎は出さない。草丈50〜100cm。 |
保存方法
タイプ | 多年草 |
花持ち期間 | 1週間 |
出回り時期 | 7月~11月 |
耐寒温度 | -10度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向を好む |
耐雨性 | 普通 |
土質 | 水はけと水持ちのいい土を好む |
利用方法 | 鉢植え、花壇 |
おわりに
フジバカマの花言葉にまつわる由来や意味と、基本データについての紹介でした。
フジバカマは秋の七草として知られ、日本には奈良時代に渡来したと言われています。万葉集や源氏物語に登場するなど、古来より日本人に親しまれてきた植物です。
環境の変化により、日本に自生していたフジバカマは絶滅にひんしています。現在フジバカマとして流通しているのは多くが「サワフジバカマ」です。
関東以西では戸外でも育てられます。園芸初心者にも育てやすく、多年草ですので一度植えれば毎年花が咲き、目を楽しませてくれます。
秋の訪れを告げるフジバカマ。少しネガティブな花言葉もありますので、プレゼントの時には伝えたい言葉をカードに添えて贈ってはいかがでしょうか。