ヘリオトロープの花言葉と由来

ヘリオトロープの主な花言葉は、下記のとおりです。

花名は『太陽に向かって咲く花』という意味のギリシャ語が由来です。

以下では、花言葉（日本と海外）の詳細を色別・国別にまとめ、その由来と名言などをご紹介します。

ヘリオトロープの色別の花言葉

色	日本	海外（西洋など）
紫、白	献身的な愛、熱望	献身的な愛（devotion）

ヘリオトロープの花はバニラに似た甘い良い香りがします。その香りは人々を魅了し、古くから香水や石鹸の原料として利用されてきました。

日本では「匂ひ紫」や「香水草」という別名で知られ、貴重な香料としてもてはやされたことから「熱望」という花言葉がつけられています。

また、夏目漱石の『三四郎』では主人公が思いを寄せる女性の愛用している香水として登場しました。

彼女からの愛を熱望した三四郎ですが、小説の中ではある印象的な場面でヘリオトロープの香りが使われています。お花の見方が変わりますよ。

あなたは、あなたの抑制された願望と同じほどに小さなものに、また、あなたの自由な熱望と同じほどに大きなものになる。

ージェームズ・アレン（作家）

ヘリオトロープの海外での花言葉はギリシャ神話に由来します。

水の妖精クリティは太陽神アポロンに恋をしたのですが、アポロンは他に愛する女性がいました。

嫉妬に駆られたクリティは、なんと相手の女性を生き埋めにしてしまいます。

その後自分の行いを恥じたクリティは、9日間地面に座り続けて空を通り過ぎるアポロンをじっと見つめていました。

やがてクリティはヘリオトロープに姿を変えてしまったのです。

この神話から「献身的な愛」という花言葉がつけられました。

愛には三種類ある。美しい愛、献身的な愛、活動的な愛。

ーレフ・トルストイ（小説家）

学名の「Heliotropium」はギリシャ語の「helios（太陽）」と「trope（向く）」が語源で「太陽に向かって咲く花」という意味になります。

ヘリオトロープがヒマワリのように太陽に向かって咲くと昔の人は信じていたのですが、実際は花の向きは変わりません。

和名の「木立瑠璃草」は、花の色が瑠璃色（紫みを帯びた濃い青）であることが由来です。

種類名	特徴
コモンヘリオトロープ	低木状になる多年草。最も香りが強い品種。
ビッグヘリオトロープ	一年草で、園芸店でよく見られる品種。香りは弱いが、花は大きく美しい。